~根拠に基づく介護~
「科学的データに基づく歯ブラシの衛生管理方法」千葉大学看護学部卒業研究協力

ときわ園では、根拠に基づいた介護を進めています。
「その介護を行っている根拠は」「何故、その対応を行っているのか」「その工程は必要なのか」等々、様々な事柄について、理由付けを確かなものにし、説明できる介護ということです。
その一環として、昨年より業務改善に取り組んでいますが、そのうちの一つのテーマが口腔内にかかわる備品の衛生管理です。その事について、見直そうと思っていた矢先、以前より様々な面においてご協力いただいていた千葉大学大学院看護学講師小川先生より学生の卒業研究に対して協力いただきたい旨の話がありました。
内容としては「歯ブラシの衛生管理について」と「コップの洗浄方法について」です。
今回は、「歯ブラシの衛生管理について」です。現状として、「消毒」・「乾燥」等々どの方法が良いのかと模索していました。文献等で「乾燥が良い」とはありますが、わかりやすい科学的データ等の明確な根拠があるまではいかず、各職員へ今までの方法(「消毒」)をかえる具体的な根拠までには至っていませんでした。
そこで今回、先生とともに研究を計画した千葉大学看護学部4年生の村越麗望さんの研究テーマ「歯ブラシの乾燥による付着菌数の検討(仮題)」が、科学的データに基づく歯ブラシの衛生管理方法を模索している、当園の現状と合致していることから、喜んで研究に協力させていただく事となりました。
研究協力については、10月17日より開始しています。方法としては、1ヶ月間従来の歯ブラシの衛生管理方法(2週間に1回試料採取)を実施。1ヶ月後歯ブラシを新たなものに交換してから、食器乾燥機を用いて歯ブラシの乾燥を行い、歯ブラシの付着菌数の評価を行う方法です。
現時点では、まだ、研究が始まったばかりで結果はでていませんが、根拠のある介護の一つとして、今後の結果をふまえ、口腔内にかかわる備品の適正な管理方法の構築をしていきたいと考えています。