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デイサービスセンターこもれび主任 七海貴美

ご自宅で介護をされているご家族も沢山おられる中、「介護」という、とても広い括りではあるものの、それぞれのご家庭が様々な面において大変な思いをされておられるかもしれません。
しかし、その中でも、少しその介護を離れること、気持ちを違う環境の場に置き、心を少し休ませてあげることは大切なことです。その結果、要介護者である方への対応が変わることもあるのではないかと思います。
「レスパイトケア」という支援をご存じの方もいらっしゃると思います。日常的に介護をしているご家族などが一時的に介護から解放され、ゆっくりと休息をとれるように支援することです。介護を受けるご本人が一番支援を受ける立場ではありますが、その環境下にあるご家族も気力、体力を使い日々ケアをしておられます。「頑張り過ぎないこと」とはよく聞く言葉で、分かってはいても出来なかったり、案外忘れがちなことです。介護も生活の一部となり、その大変さの耐性ができてしまっているとも言えます。大変でも辛くても頑張り続けてしまう結果になり、ご家族がさらに疲弊していくこともあります。「頑張りすぎないこと」は、とても大切なのです。
デイサービスは、いつまでも在宅生活が送れるように「自立支援」を促すことを目的としています。支援する私達が「ご本人が出来ること」までやってしまうことがないように努めています。日常生活をする上で、様々な動作ができにくくなってくることは誰しも起こりうることです。リハビリ、看護、介護それぞれの分野からの観点を共有し、ご本人が前向きな気持ちで生きていくよう支援していきます。

私は東京都八丈島で生まれ育ちました。空港を出ると、アロエ、ハイビスカスが出迎えてくれます。海と山、崖、小さな港に囲まれた環境で育ちました。昭和40年代頃は毎日のように観光客が訪れ、土産店を営む両親は朝から晩まで働き通しでした。朝夕ご飯は「海の家」で済ませていた記憶があります。小学生らしいことの1つでもやりたいと子供ながらに思い、学校が終わった後には近くの海辺で暗くなるまで遊んでいたことを鮮明に覚えています。「島時間」というゆっくりとした時が流れ、夕涼みを楽しむ、そんなのんびりした生活を送っていました。しかし、島も過疎化が進み、高齢化が進んでいるようです。その島で高齢者がどのような生活を送っているのか、帰省と共に見てこようかと思っています。
また、私事ではございますが、数年前よりフラダンスを始め、教室の先生のご厚意もあり、ときわ園のお花見会で披露させていただく機会ができました。これからもご利用者の皆様に笑顔で過ごしていただけるよう、日々精進してまいります。