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施設長 田中敬三

 「今年の漢字」が発表されました。日本漢字能力検定協会は19万票以上の応募の中から1位となった『災』に決定しました。大阪や北海道の地震、西日本豪雨、大型台風など様々な自然災害により、多くの人が被災し、防災に対する意識も高まりこの漢字が選ばれたようです。
 ときわ園ではこの一年を振り返ってどんな漢字が最もふさわしいでしょうか。ときわ園では『越』という漢字が最もよく表わしているように思います。
 『越』はベトナムの国名を表わす漢字です。元々中国の清朝の時代に「越南」という国が存在していて現在のベトナム(越南)となりました。ときわ園ではかねてより日越EPA(経済連携協定)による介護福祉士候補者を採用すべく準備を進めてきましたが、今年の2月希望通り念願の2名のベトナム人とのマッチングに成功しました。ベトナム人は文字通り海を「越」えて5月に来日し、2ヶ月の研修の後に8月からときわ園で働いていて皆さんから愛される存在になっています。かくしてときわ園では初めて外国籍の正規職員を迎えることになりました。目下日本語を勉強中ですが、とてもきれいな漢字を書くことができます。2人ともベトナムで看護大学(4年または3年制)を卒業しています。また今月の5日には、来年の採用に向けてのハノイにおける現地説明会に常務理事と施設長が参加し手応えを感じてきました。来年は4名の採用を希望しています。今後のマッチングがうまくいくことを願っています。
 加えて今年はときわ園が創設されて35年を「越」えました。まさにいろいろな意味でときわ園にとって『越』という漢字がぴったり当てはまる年でした。来年は今年を「越」えてさらに良い年になるようにと願っています。