先日、東北ご出身・在住の女性(Y様)が、人生で初めて千葉に来て、ときわ園に2週間程度ショートステイされました。ご家族が千葉にいたので、岩手の施設ではなく、千葉の施設をお探しになった、という経緯です。
高齢ということだけでなく、初めて来た慣れない土地ということもあり、ときわ園までの道中も「ここはどこ?」など、慣れた地名と勘違いしたりと、とても混乱している様子があったそうです。
ご家族もとても不安でした。散歩が大好きなY様は、色々な所によく散歩に行っていたのですが、迷子になることが増え、慣れない土地や場所でお母様が不安にならないか、大好きな散歩もできなくてストレスにならないか、など、悩みながらのときわ園での生活が始まりました。
そんなY様でしたが、2週間をときわ園で過ごされていく中で、ある大きな変化がありました。それは「ときわ園を大好きになってくれた」ことです。
「何でたった2週間で?」と皆さん思うでしょう。それは今回受け入れを行ったフロアの、ある介護職員さんの提案に始まりました。「ご本人様の希望を叶えてあげたい。」
その思いから、毎日2回の散歩を個別支援として始めました。フロア一丸となってその希望を叶えるべく、多くの職員さんの協力を得て、Y様の不安を解消しつつ、Y様に寄り添った支援をすることで、Y様も心を開いてくださり、安定した生活が維持されました。レクリエーションなどにも参加され、その動画をご家族にお送りしたところ、「こんな笑顔で楽しそうに過ごしているなんて!」と、とても驚かれたそうです。
その後、Y様は期日が来たので退所。「こんないい施設はない!スタッフの方々もみんないい人たち!」というお言葉を残されて行かれました。
後日、ご家族から、大変丁寧な感謝のお手紙がときわ園に届きました。「ありがとう」がたくさん詰まっているお手紙をいただき、こちらこそ「お手紙までいただいてありがとうございます」という感謝の気持ちでいっぱいになりました。
感情というのは連鎖するものです。それを常日頃意識することはあまりありませんが、こうした日常の一コマを、毎日の支援や関わり、仕事に活かして、ときわ園はいつもみんながお互い感謝し合う、そんな施設にしていきたいな、と思った出来事でした。