特別養護老人ホームときわ園にEPAベトナム人職員として初めて就職した2人の介護士が、令和4年3月に介護福祉士国家試験にみごとに合格しました。合格する秘訣な何だったのでしょうか。どんなことを乗り越えなければならなかったのでしょうか。ご覧ください。
【ホームシック克服がポイント】 ティエン トゥー職員
日本に来る前に「石の上にも三年」という慣用句を勉強しました。当時、日本語が苦手なせいか、人生経験が無いせいか、その慣用句の意味を完全に理解できませんでした。6年前にひらがなの文字を学び始め、その後働くために日本に来ました。日本に来てからあっという間に4年になります。その間、むずかしかったことは何度もありました。母から電話があり、「最近の生活はどう?日本は美しい?」と聞かれました。その時、よく母に「大丈夫」、「元気」、「日本は美しい」と答えました。しかし、心の中では孤独でした。ここに家族と友達がいません。私だけではなく、日本にいる多くのベトナム人労働者は孤独を感じていると思います。仕事が終わったら部屋に戻りますが、今日は仕事で疲れているので明日勉強することにしようと思うことは、よくあることでした。日本での生活と仕事においては多くの問題が起きましたが、結果がどんなに悪くても、日本に行く前に設定した目標なので、頑張ってきました。介護福祉士国家試験に合格したことは、これまでの成熟度と忍耐力の証明書であると思いますので、最も幸せなことでした。日本で働いている際には皆様が簡単なことまで教えて下さったり、声をかけて下さったりしていただいたので、本当に感謝しています。そのおかげで、ホームシックを克服し、これまで頑張り続けることができました。心より感謝申し上げます。
【短時間集中型の勉強で合格】 カイン チー職員
日本に来てほぼ4年になります。最初、介護の仕事は未経験でしたが、幸いなことにときわ園の上司や先輩たちが優しくて色々なことを教えてくださったのでやりがいや面白さを感じました。目標となるのは「介護福祉士」の資格。最初、勉強時間がたくさんあると思っていたのでゆっくりと勉強しましたが、介護福祉士国家試験の勉強を始めると思ったより難しいと感じました。しかし、難しい専門用語も慣れてみると面白く、日本の社会や法律についての理解が深まり、日本の福祉制度はすばらしいと感じました。仕事と勉強の両立が1番むずかしかったです。「1日2時間」勉強すると決めるのではなく、眠い時は寝て、やる気がある時に集中して勉強しました。集中力を保ちにくい性格だということが分かったので、短時間で集中して取り組み、休憩もしっかり取りました。同じ職場に同じ条件で入職した勉強仲間がいたので心強く、頑張れました。ときわ園が専門の先生の授業や資料や勉強時間を提供し、いつも応援していただいたので、本当に感謝しています。一生懸命勉強したのに、試験当日は見たことのない問題がけっこうあってあせりましたが、見直す時間があり落ちつくことができました。介護福祉士国家試験に合格し嬉しかったです。これからも介護の仕事を続けます。仕事をしながら様々なことを学びたいと思います。私の名前や顔を覚え、私のことを気に入って下さるご利用者がいると、仕事のやりがいを感じとても嬉しく思います。