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理事長 三枝俊夫

 新年を迎え、皆様には益々ご清祥のこととお慶び申し上げます。
 平成30年となりましたが、来年4月に天皇陛下のご退位が決まり「平成」という元号を1年間用いるのは今年が最後となりました。昭和の時代が益々遠くなっていくような気がいたします。
 ときわ園は昭和の時代に開業し、今年で35年目を迎えます。ここまで無事に歩んで来ることができたのは、皆様からの支えとお力添えの賜物です。心から感謝を申し上げます。35年を振り返ってみますと、昭和の時代は老人介護についての話題が少なかったように思えますが、平成の時代を迎えてからは福祉、介護の世界が目まぐるしく変化してきたように感じます。特に介護保険制度がスタートしてからは高齢者に対する人権意識が高まり、介護に対する考え方が急速に変わりました。介護サービスを利用することは国民の権利であり、引け目の気持ちを持つのではなく、「対価を支払って適切なサービスを受ける」という当たり前の考え方が浸透してきたことは大きな進歩だったと感じております。それに伴い施設や介護事業所が次々と開業し、高齢社会に対応すべく介護の受け皿が飛躍的に増加しました。
 しかし良いことばかりではなく、問題も増えました。最近は介護の担い手となる人材不足が相変わらず深刻です。介護業界だけでなく、あらゆる業種で人材不足が問題となっていて、高齢者や外国人などの多様な人材を採用する動きが高まっています。
 ときわ園でも専門教育を受けた外国人の採用を積極的に検討しております。介護サービスは単に人手があれば良いというものではなく、専門知識や高い倫理観、人間性を持った人物が必要とされています。人材不足によってサービスの質が低下することがないよう全力で取り組んで参りたいと思っております。
 暗いニュースが多いですが、今年一年が皆様にとりまして喜びの多い年になることを願っております。引き続き、皆様のご支援、ご協力のほどよろしくお願い申し上げます。