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常務理事 三枝弘朋

 最近、介護が必要になった時にどこで生活したいと思うかの調査が行なわれました。結果は、男性は自宅が55%、高齢者向け施設が30%と自宅派が多いのに対し、女性は自宅が42%、高齢者向け施設が39%とほぼ同じ割合になりました。
 男性は配偶者や子どもとのつながりを大切に思っていることや、家族に頼りたい思いが強いため、自宅派が多いと考えられています。また、男性は家族や職場以外で人間関係を築くことが少なく、施設に入って新しい人間関係を築くのが難しいと感じているようです。いずれにしても、慣れ親しんだ自宅で最後まで過ごしたいと思うのは自然な願いだと思います。
 施設は集団生活の場ですので、自宅とは違う不便さもあるかもしれませんが、自宅より施設の方が安心だと感じている人も多くおられます。施設では戸締まりや火元の心配もなく、空調が適切にコントロールされており、栄養バランスの取れた食事が提供され、医療スタッフが体調の管理をし、何かあった場合には病院と連携して治療の支援を受けることができます。また、自宅では一人になりがちですが、施設ではいろいろな人と接したりレクリエーションを行なったりすることで心身に適切な刺激を受けることができ、認知症予防や健康維持に効果があると言われています。更に、施設に入って家族と適切な距離が取れるようになり、家族関係が良くなったという話も聞くことがあります。
 当法人では、「ときわ園に来て本当に良かった。ときわ園にいるので安心できて幸せだ。」と感じていただけるようなサービスを提供することを理念として掲げております。皆さんに愛され選んでいただける施設、「老後はときわ園で」と言われる存在になれましたら、私たちもこの上ない幸せだと感じます。