表紙の写真

施設長 田中敬三

 先日ラジオで、あるブログのことが紹介されていて、英語圏の外国語に訳せない日本語の中に「こもれび」という言葉があるということが話されていました。
 辞書には、「木漏れ日(こもれび)は、森林などの木立ちから太陽の日差しが漏れる光景のこと」とあります。日本人ならだれでも知っているようなこの言葉の意味を知ると外国人は驚くようで、「こもれび」を訳そうとすると長々と説明しなければならないとのことでした。自然を愛して四季の移ろいに密着して生きてきた日本人が自然の現象を当たり前のように認識していることに、日本人として誇らしい気持ちになった..とブログは綴っているようです。
 ときわ園は自然に恵まれていて、皆様にお届けしている毎号の「ときわだより」の表紙の写真 ― 色とりどりの花や虫、野うさぎや鳥などはすべて園内で撮られた風景です。ときわ園デイサービスセンターの名称が「こもれび」と命名されたのも木漏れ日を日常的によく見ることができるからです。
 ときわ園の「ときわ」、また「常盤会」という法人名にはどんな意味があるのでしょうか? 辞書によりますと「ときわ(常盤・常磐)とは永久不変な岩のことを指し、転じて永久不変なことを指す。また冬でも緑色のまま不変である常緑樹のことを指す」と説明されています。緑色のハートに囲まれているときわ園のロゴもデザイナーオリジナルの「エターナル(永遠)グリーン」という色が使われていて「ときわ園の繁栄や利用者の長寿の願い」が込められています。
 毎朝出勤する度に、緑豊かな自然や木々の間から差し込む「こもれび」、季節毎の花や虫、鳥などを見ることができ、「常盤(ときわ)」の意味する永久(とわ)への思いを抱いて、恵まれた施設で利用者と共に過ごせることは本当に感謝できることだと感じています。